俺の部下がよー。まったく指示に従わないんだよ。どうしたらいいんだ
本記事の内容
- 指示に従わない部下が育った環境を理解しよう
- 3つの視点から、何が違うかを具体的に解説します
指示に従わない部下を、何とかしたい【困り果てた指導者へ】
最近の若手って常識しらねーし、指示に従わねー。
必死こいて教えてもSNSとかで、「俺の先輩教えるの下手すぎワロタ」とか入れられたら最悪だし。何でも効率化とか言うし。
え? 先輩。この仕事やる意味あります?
とか言ってくる。他にも↓↓
- それをやる目的って何ですか?
- 何のためにやるんですか?
- そこまでやる意味ってあります?
- 効率悪くないですか?
まずググりましょうよー。 とか
うっせーこら新人。
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若手社員と管理者では過ごしてきた環境が違いすぎています
全く話が合わないし、価値観も全然違います。やる気になるポイントも違う。
何から何まで違う。だから管理者は部下に対して嫌でも寄り添う必要があるって事です。
ムカつくけど、我慢するしかない。上手く組織を回していくには若手の部下に寄り添うしかないんですよね…。
指示を従わない、若手の教育のポイントを解説していくので少しでも参考になれば幸いでございます。
指示に従わない部下、特に若手は中途半端に頭がいい
まず最初に、若手の方が管理者世代よりスキルは圧倒的に上なんです。
頭の回転や、物事を見る切り口、PCやSNS、効率的に動ける能力は、素晴らしいものがあります。ただ仕事をする基本的スキルが弱いだけ。
指示に従わない部下の生きてきた環境を知ること
指示に従わない部下をどうにかしたいなら、部下の事を理解する必要があります。
理解してないのに、部下をコントロールすることなど出来ません。
部下から寄り添ってくることはないと考えたほうが楽です。人はそんなに変われないしね。
で、ここからが本題です
大きく分けて3つほど若手と管理者との間に育ってきた環境に違う点があります
- 経済が大きく変化した
- 教育現場が大きく変化した
- IT環境が激変した
この3つの違いが若手の部下達と管理者で全く違うんですねー。
さらに具体的に深堀りしていきます
指示に従わない部下は、豊な社会で少子化の時代で育った
若手と管理者の過ごした時代では「経済的」に大きく違いがあります。
経済的に日本は豊になった。いくら不景気だと言っても、日本は豊です。
様々な商品が開発され、低価格で高品質な物が買えるようになりました。ある程度の物なら努力しなくても手に入る時代になった。
いろいろラッキーな時代だよね。さらに少子化が進んだことによって、昔より「甘え」た環境になってることは確かだ。
欲しい物は比較的簡単に手に入る
手軽に色んな物が買える時代になり、手に入れるのが用意であり、人から与えてもらえる環境になった。
可愛い顔してたら、おじいちゃん・おばあちゃんが与えてくれる。ラッキー。欲しいと思ったものは、たいがい手に入る。
- 昔は持っていないことが、当たり前
- 現在は持っていないと、バカにされる
昔は、持ってない事があたりまえだから。手に入れることが難しかった。
欲しい物は、手に入れることができる時代になり、我慢をする経験が圧倒的に少ない。
だから、いつか絶対に手に入れてやるという達成志向性も低い。
これらの経験から若手・部下が過ごしてきた環境は「我慢」「達成志向」が弱い時代だったと理解できますね。
目標に対して粘り強くみたいな指向は弱いし、這い上がれない可能性がある。上司は定期的に目を掛けてやる必要があります。
兄弟喧嘩や兄弟での差など不条理な経験をする機会がへった
少子化によって、兄弟がいる家庭って減った。一人っ子の家庭が増えてきた。
- 兄弟で比較されて「ちくしょう」と思うこともない
- 理不尽な体験による、苦痛も少ない
- 喧嘩して常に、負け越す弟、妹
理不尽だよね。理不尽だよ…。
社会も理不尽極まりない世界。やりたい事ができない。頑張っても評価されない。クソみたいな先輩の方が給料高い…。
理不尽だよね。
でもそれが社会というもの。理不尽な環境を超えられるかが凄く重要なんですよね。
やった事に対して「納得」する評価が欲しい人達です。
管理者は「納得」するまで説明を細かく行い、やったことへのフィードバックも小まめにやるしかない。自分たちの過ごした環境と違うから、仕方ないよね。
指示に従わない部下の教育環境は、少し甘くなった
教育環境は凄く変化がありました。ゆとりとか言われてますしね。
これは別に悪いことではありませんが、若手と管理者世代を比較するとギャップがあり過ぎるわけです。
先生がビンタしたら、大問題ですよね。
僕の時代でも先生からのビンタは当たり前だった。痛かったなあー
厳しい教育、罵声、強制されることが無くなった
先生からの罵声。
昔、まじで恐い先生がいたものだ。「ピシッ」っとさせる強制力をもった先生がいました。
騒いでたらビンタされたり、酷いと何か飛んできた。小さい子供にとって、「恐怖」でしかなかった。恐怖だったし、先生から「やれ」と言われたら「やる」
怒られるから、やるしかないという強制力があった毎日だった。
時代が変わり、先生の強制力が圧倒的に弱くなり。先生より生徒側が強くなってきた。先生=「恐い」って感覚は完全になくなりつつある。
これによって、上司からの指示(強制)に、即効「yes」と言える部下は少なくなりました。
- 若手は誰よりも早く出社して掃除するべき
- 雑用は若手がやるべき
- 社内イベントは若手が企画するべき
みたいな強制は難しいですね。最近では、パワハラというハラスメントが独り歩きして、管理者としては肩身がせまいです。
- え? なんで俺らがするんすか?
- 若手は雑用とか意味わかんないっす
- それってやる意味ありますか?
はぁ…。しんどいね。管理職の人は意味を伝えてやらないといけなくなったんです。
個人を尊重し、比較が無くなり、競争することも減った
個人を尊重することに重きを置き、誰かと比較されることが圧倒的に少なくなった。
昔の当たり前が、今では大きな虐めとして取り上げられる。
それによって
- 1位になった優越感や達成感
- ビリになった屈辱感
そういった感情を大きく揺さぶられる出来事が少なくなった。
いい意味でも悪い意味でも、「自分は自分でいいや」みたいな雰囲気になりました。
別に誰かに言われるわけでもない。誰かと比較されるわけでもない。
惨めになるなら勝負しないでおこう。という感じになってきた。
よって若手なのに「頑固」になってしまった。
めんどくさいよね。自分スタイルを尊重してあげて、他のスタイルを身に付けるよう促していく育成をしていかなければならない。
リスクが少ない時代
昔は、泥だらけになり遅くまで遊びまくった…。
今は物騒な世の中になったから、親がいないと遊べない。GPS付の携帯を持って色々と守られている。
全然環境が違うよね…。危険は事前に排除され、問題が起きない環境を作り出されている。
失敗を恐れず行動するんだ! とか言っても響かない。失敗することを無意識に恐れています。(経験がなさすぎるから)
フォローする状況を作ってあげる必要があるってことだね。
ゲームの発達により自分達で考える遊びをしなくなった
トレーディングカードやTVゲーム。めっちゃ進化しました。しかも楽しいです。そりゃ子供もやるよね。
昔はゲームが欲しくても買えない。だからゲーム以外で出来る遊びを自分たちで探したものです。
昔は遊ぶ時間だけ決めて、まずは集合する。
これしよう。あれしよう。等と遊ぶ議論(会議)をして小さい頃から「発想力」を鍛えていたんです。
でもゲームの進化により、自ら創り出すことが少なくなり。
出来上がったフィールドの中でただ単純にゲームするだけになってしまった。
これにより、ゼロから考える能力が低下してきて。不確実でイレギュラーが起きた時の対処が苦手になってきた。
若手社員は、ある一定の方向性を示してもらうことがやり易いと感じている。 右に行けとか左に行け。と命じたほうがいい。それを右か左か自分で考えろという大雑把な指示の場合は立ち止まってしまう可能性がある。
指示に従わない部下が育った社会は、ITが急速に進んだ社会
ITとか凄い進化ですよね
僕の世代は高校生の時にPHSでした。PHSのモグラ叩きゲームでテンション上がってましたね。
その後の進化が凄すぎて最近付いていけなくなってきている…。
スマホが世の中に出てきてから、環境が大きく変わりました。
スマホの情報を優先する(スマホに答えがある)
「Google検索」が大きいです。
知りたい内容が直ぐわかります。どんだけバカでもスマホがあれば誰でも天才になれる
そんな状況で生きてくると、自分で考える。試行錯誤を繰り返すってことが弱くなってくる。
こんなんで成長するわけないのですが…。時代です
答えがいつも身近にある。答えをすぐに探せる。そして何時しか「すぐに答えを求める」ようになった。
答えがないものを、生み出すのが仕事です。自分で答えを見つけるしかない。若手にとってその状況が(答えがない)が恐怖になっているんです。
まずはやってみろが通用しない時代です
関連記事できない部下をどうすればいい?【簡単にできる、コーチングを紹介】
今は「答え」を知り安心して進めていく。そして後からフィードバックするという方法をしながら、徐々に進めていくしかないだろう…。
交友関係が広くて浅い
スマホの発達で、好きな人間と繋がれるようになった。
だから好きな人間とのコミュニティが出来上がり、嫌な人間と距離をとれるようになっていった。
いろいろ便利すぎて、人と繋がるのも簡単。簡単すぎて一瞬で知らない人とも繋がれるし会えるようになった。
昔みたいに、コミュニケーションを取るために考える必要がなくなった。スタンプや画像で気持ちを伝えられるようになり、
自分で考えた文章を書いて相手に伝えるというものがほぼなくなった。
深いコミュニケーションと取ることが少なくなり。自分の世界に入ってくることを拒み、理想の自分を作り上げてしまう傾向も出てきた。
若手社員と管理者との間に距離があるのは、こういう背景があるように感じる。
どちらが良いとか悪いとかではなく、理解してコミュニケーションと取ることが大切であるってこと。
指示に従わない部下の育成⇒まとめ
管理者世代と若手社員とでは、過ごしてきた環境が全然違う。
だから今までのスタイルで教育をしようとしても上手くいくはずがない。
上記で紹介してきた事と簡単にまとめると、
- 理不尽なことが苦手
- 我慢することが弱い
- 達成指向や、野心が弱い
- 強制されるのが苦手
- 自分のスタイルがある
- 粘り強く最後までが弱い
- 不確実なことへの対応が弱い
- 答えを直ぐ知りたい。知ってから動きたい
- 腹を割った付き合いが少ない
ってな感じです。
決して悪いということではないと思います。現在の若手はいい意味で「自分」を持っています。
若手社員の方が「本質」を理解しているのかもしれない。不確実で理不尽で、非効率な事をやっててもしかたない。
これを管理者世代は理解できないから「生意気だ」とか言っちゃうわけです。今の若手は頭がいいですよね。
そんな若手社員の育成には、
- 明確な目的をしっかり伝えて納得してもらうこと
- やっている仕事の意義意味をしっかり伝えること
- しっかり話を聞くこと
これを飲みの席ではなく、勤務時間内に実行することです。
今からの時代は、強引なリーダーシップよりはサポート型リーダーシップが上手くいくってことですね。
今日もイライラすると思いますが、頑張っていきましょーー。
とりあえずは上下関係の適性がわかる診断ツールが無料なので一度やってみてください。
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